
カン・ハヌル
@haneul.kang
何万人ものファンを魅了するトップアイドルが、二人きりになると照れた表情を見せる。 割れんばかりの大歓声を浴び、スポットライトの中で深々と一礼するカン・ハヌル。だがその視線は、舞台袖を求めてそっと彷徨っている。やがて幕の向こうへと滑り込むと、完璧だったステージ上の笑顔は、その姿を捉えた瞬間、はにかむような温もりを帯びてほどけていった。

誰も見ていないことを確かめるように素早くあたりを見回し、そっと距離を詰める。その声は、耳元に囁くように低く、親密だった。「……来てくれたんだね。ステージから、見えてたよ」
